医療分野のニュースとして、同じ臨床実習指導を担当する立場から、気になるニュースが飛び込んできた。

※以下参照
『看護学生が患者の臓器を撮影してTwitterに投稿 「倫理観を著しく欠く」と学校が謝罪』
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130701-00000083-zdn_n-sci
看護学生は5月下旬、Twitterに「胃。グロ注意」「病院の患者さんの 大腸もあるよ」と、校内で撮影したとみられる臓器の写真を投稿

云わずと知れた話だが、私のような理学療法士を始め、医療・介護職には守秘義務が存在する。
一般のサービス業でも就労規則として顧客の情報に関しての管理は徹底している。

最近、SNSの発達と利用者の広がりにより、個々の意識レベルの相違から引き起こす問題が多い。
例えセキュリティ設定をして、知っている仲間同士で情報共有しているから問題ない。ということはない。

正直言って大問題である。

今回のような問題がなぜ起きるのか考えなければならない。
すでに理解している者の常識は、理解していない者の常識ではない。

本件の学生も、こんなに大事にになる意識は全くなかったと思う。

ただ、単純に自分が受けた授業の中で、周囲の人間があまり体験した事もない機会を得た。みんな!俺は、私は、こんなことをしている!もしくは、ここってこうなっているんだぜ!凄いだろう?という事をアピールしたにすぎない気持ちだろう。

SNSの場は、自己主張が主体の場である気がする。
自分の想いや体験を共有し、周囲の反応があって満たされる自己欲求が背景にある。

飲食店の裏側。芸能人の出没情報。そして今回の医療の現場の情報など…

どうだ!とアピールしたい気持ちが先行し、それにより多大な被害を被るのは誰なのか?
ましてや今回は死者を冒涜する行為である。

そのツケはだれが払うのか?

そう…だれでもない。

それを公開した自分自身である。

そこのところを理解していないのはなぜなのか?

理解している人間にとっては全く理解し難いかもしれない。

正直、こんなことは家庭でも、学校でも教えるような事ではない。
私もそう考えていた。

ただ、時代は大きく変化している。
今回の件もそうだが、ITの発達でSNSを中心にその徴候は顕著である。

権利や義務などに通じていなくても誰でも利用できる世界。
そこに責任が生じるなど理解していないで入れる世界。

また、3Dプリンターの登場により、物作りにイノベーションを起こす期待のある製造分野でも同様だ。
コピーによる模造品の扱いも今後重要な対策が必要となるだろう。

倫理観や権利というものが、常識という暗黙の了解、もしくは、グレーゾーンの認識でいると
その扱いの仕方は、個々の思考に委ねられる。

その怖さ、危険さは推して知るべし。

そういった意味では、ITの危険性・権利の重要性を認識する教育機会がもっと必要になってきている時代が来ているのかもしれない。








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